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竹桐舎 ちきりや について

「竹桐舎 ちきりや」は青竹細工の工房と、竹かごや書籍、その時々のテーマに合わせ選んだ手仕事の品を扱う店舗です。

当店は熊本県阿蘇市でスタートし、2025年3月末からは拠点を京都市へと移しました。

現在は、テーブルウェア、かごバッグの製作を事業の基軸とし、ギャラリー運営、茶道や料理の世界と連携した企画を行っています。

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「​竹をつかう」
という
選択肢

私自身、竹細工を生業とする家庭に生まれ、竹細工以外にも陶磁器や漆器、ガラスなど手仕事のものに囲まれた暮らしを続けてきました。また、3歳ごろからは刃物を持って竹を削りかごを編み始め、小学生の頃に自由研究で作ったザルは二十数年たった今でも現役です。手仕事のものが当たり前にある暮らしに身を置いてきたからこそ、肌間隔で感じてきたその良さや意義をどう言語化し伝えていくのか、難しい課題だと感じてきました。さらに、竹細工の世界に入り作り手となった今、改めて手仕事の世界で生きていく難しさも痛感しています。

常々考えてきたことではありますが、やはり作るだけでなく、売っていくこととのバランスが重要だと切に思います。そして単に売るだけでなく、その良さが多くの方に伝わるような工夫が必要だとも感じます。

竹かごは生活必需品ではありません。類似する製品は星の数ほどあり、安くておしゃれなものも数多くあります。

そんな現代社会において、竹かご、引いては手仕事のものを暮らしに取り入れる意義や動機はどこにあるのか―。

「手仕事のものには温もりがある」「生活の質が上がる」といったフレーズが思い浮かびますが、極論を言えばこれらは主観でしかありません。

その答えを追い求めていくことが私の使命であり、実用性のある使い方がはっきりとした製品を生み出し、皆さまの生活に寄り添いながらご提案をしていくことが先ずもって目指すべき方向性だと考えます。

代表・竹工 桐山 大空(きりやま そら)

大分県生まれ、3歳ごろより父・桐山浩実の工房にて籠を編む。

2015年、同志社大学文学部美学芸術学科卒業。2017年、公立大学法人 静岡文化芸術大学大学院 文化政策研究科修了(修士論文「打刃物産地における海外販路開拓の展望ー伝統工芸産業の活路としてー」)。2017年、茶道美術図書出版 株式会社淡交社入社。2022年、青竹工房 桐山(大分県竹田市)にて修行開始。2024年、「竹桐舎」創業。第42回くらしの工芸展入選。2025年、京都市へ工房移転。

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幼い頃から本がそばにあり、本のある空間にいることがあたり前でした。

私にとって本を読むという行為は呼吸をすることと同じ。

「本が好きですか?」という質問にいつもどう答えたらいいものか悩むことも。

物語が好き、人物が好き、表現が好き…挙げたらきりがないくらい本を好きになる理由はありそうですね。

私は本を読み咀嚼し「考えること」が好きです。

読書中、読了後、身近な課題から社会問題、時には自身に照らし合わせ立ち止まりながら考えを巡らせる。解決できることもあれば、悶々とすることもありますが、それでも向き合った時間だけ一つ前へ進むことができると思います。一歩ではあるかもしれませんが、「何気ない一歩」と「向き合った一歩」とでは重みが違うのではないでしょうか。

モノも情報もありふれ時間がどんどん流れていく現代では、前へ前へと進みたくなるものです。だからこそあえてスピードを緩め立ち止まり、普段何気なく通り過ぎていることに向き合い考える時間を大切にしてみませんか。

一人でもいい、他の誰かと考えを共有してもいい。

そこに費やした時間が、自分自身だけではなく周りの人を幸せにすることにも繋がると、私は信じています。

竹桐舎は、皆さまと共にこたえを探す「伴走者」でありたいと願っています。

企画・店舗担当 桐山 理絵(きりやま りえ)

北海道生まれ。北海道文教大学外国語学部日本語学科卒業。その後、古書の博物館岩瀬文庫で勤務。在職中に、公立大学法人 静岡文化芸術大学大学院 文化政策研究科入学・終了(修士論文「中津川市立図書館運営における地域内連携:図書館・公民館・学校を中心に」)。株式会社大垣書店での勤務を経て、2022年熊本県阿蘇市へ移住。同市にて中学校学校図書司書、国語科教諭、日本語指導を兼務し、2025年京都市へ戻る。現在、大学附属図書館で勤務しながら竹桐舎の経営に携わる。

並んだ本

「​立ち止まる」
という
選択肢

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